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地震対策グッズ最前線。L字金具の固定は効果がないの?

【作成:2024-08-09】
梅花堂紙業スタッフ

2024年8月8日、宮崎県日向灘を震源とする大きな地震が発生しました。
気象庁は、南海トラフ地震の想定震源域で大規模地震が発生するリスクが高まっているとして、南海トラフ地震臨時情報「巨大地震注意」を発表しました。
この情報を受け、私たち一人ひとりが日頃の地震対策を改めて見直すことが重要です。


「巨大地震注意」が発表された場合、事前の避難は求められませんが、普段からの備えを再確認し、地震が発生した際にすぐに避難できる準備を整えておくことが大切です。
このような状況の中で、家庭内の地震対策を見直そうと考える方も多いのではないでしょうか。
従来、背の高い家具の固定にはL字金具が一般的でしたが、壁に穴を開ける必要があるため、設置にためらいがある方もいらっしゃるかと思います。


しかし、最近では壁や床に穴を開けずに効果的な地震対策ができるグッズが登場しています。
今回は、そうした最新の地震対策グッズや、家庭内でできる具体的な対策について詳しくご紹介いたします。

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L字金具やつっぱり棒は、大きな揺れには弱い?

背の高い家具、たとえば本棚や洋服タンスは「L字金具」で固定しているというご家庭が多いと思います。
しかし、近年よくある震度5以上の大きな地震では、固定している場所によっては、振動でビスが抜け落ちてしまうことがあるそうです。
また、天井と家具の間をつっぱり棒で固定するタイプのグッズは、天井の強度が少ない場合は、揺れの衝撃でつっぱり棒と家具の間にすきまができてしまい、効果が期待できなくなることがあるようです。つっぱり棒のある位置に梁が通っているかなど、天井の強度を確認しておきましょう。

L字金具、つっぱり棒に代わる地震対策は

強い揺れの対策には、家具をガッチリ固定するタイプのものよりも、揺れを吸収するタイプのグッズがおすすめです。
バネ(ダンパー)やジェル状のマットを家具と壁や床の間に挟みこむタイプの耐震グッズが数多く開発されています。

電子レンジ、テレビはどうするか

電子レンジやテレビ、パソコンは、倒れるだけでなく、落下したり、ひどい場合は跳ね飛んで人にぶつかったりすることもあります。
その時にコードが引きちぎれて、通電火災にもつながることも考えられます。
電子レンジやテレビといった軽い家電は対策を忘れがちなのですが、必ずしておきたいです。

電子レンジ、テレビなどの家電の地震対策は

電子レンジは、接地面にジェル状のマットを敷くことをおすすめします。
テレビもジェル状マットが有効なのですが、テレビ台とベルトなどでしっかり固定しておき、テレビ台にジェル状マットを敷いておくこともおすすめです。

重い冷蔵庫は必ず固定する

冷蔵庫は重さが100キロを超すこともあるため、地震の時は非常に危険な家電になります。地震対策をするのはもちろんなのですが、地震がおきたときは冷蔵庫の近くに寄らないようにすることも大切です。
また、もしも倒れた場合、出口になる場所をふさがない位置に冷蔵庫を置くなど、キッチンのレイアウトにも気を配りましょう。

冷蔵庫の地震対策は

重い家具は、バネ(ダンパー)式の固定具がおすすめです。
ホームセンターなどで売られていますが、グッズを選ぶ際には、家財の重量が何キロまでのものまで耐えられるかというところをチェックして、100キロ以上となっているものを選ぶと安心です。

低い家具は大丈夫だと思っていたのに

地震対策をするのは、背の高い家具だけでいいと思っている方がほとんどではないでしょうか。
背の低い家具は倒れることはないのですが、床を横に滑って大きく動きます。体に当たって打撲やケガの原因となったり、窓に当たって窓ガラスが割れたり、ドアをふさいでしまったりすることもあります。そのため、チェストやローボードといった低い家具も固定が必要です。
重くて低い家具の固定には、バネ(ダンパー)式の固定具を、比較的軽いものはジェル状マットがおすすめです。
また、引き出しが勝手に開いて中のものが飛び出したり、観音開きの扉が開いたりすることもあります。
揺れを感知すると引き出しをロックする「引き出しストッパー」や、観音開きの扉の取っ手にひっかけるフックなどがホームセンターに売られています。値段が安く簡単に付けられるのでおすすめです。

机の下に隠れるのは、本当に大丈夫?

学校の防災訓練では「地震がきたらすぐに机の下に隠れる」ということを何度も行ってきたかと思います。家庭の場合ではどうでしょうか。ダイニングテーブルのそばにある食器棚が倒れてきて危険だったり、ワークデスクのそばにあった本棚が倒れてきて身動きが取れなくなったりすることもあります。
家庭の場合の避難は、机の下ではなくて、倒れてくるものが周りになく逃げ道が確保できる場所を探しておきましょう。玄関や廊下、扉を開けたトイレなどがおすすめです。

お風呂の水をためておくのは実は危険?

普段の地震対策のために、お風呂のお湯を抜かずに朝まで溜めておくという方もいらっしゃるのではないでしょうか。地震があって断水した時に、その溜めた水でトイレの水を流したり、体を拭いたり、汚れ物を洗ったりするためというものです。
しかし、これはおすすめできません。お風呂の水は、1日溜めておくと細菌が発生します。特に夏場は細菌の発生スピードが早くなります。その不衛生な水を生活用水にすると、免疫力の落ちた人が体調を崩してしまう原因となります。

まとめ

  • 家具の固定には、L字金具やつっぱり棒だけでなく、バネ(ダンパー)式固定具や、ジェル状マットが有効
  • 重い家具、家電は必ず固定する
  • 低い家具固定して移動しないようにする
  • 家庭では、机の下に避難するのではなく、モノが倒れてこなくて逃げ道のあるところへ避難
  • お風呂のお湯はためておかない

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